トランペットの解説、メーカー等あれこれ

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トランペットのあれこれ、知識満載

トランペットの解説

トランペットはピストンバルブと呼ばれる機構を使って、管の長さを調整して音を変えます。管が長くなると音が低くなります。トランペットでは第1バルブを押すと1音低く、第2バルブを押すと半音低く、第3バルブを押すと1音半低くなる仕組みとなっています。トランペットの種類はB♭トランペットの他に、調子の違うC・E♭・Dやピッコロ・アルト・バストランペットなど音域ごとに分かれたものもあります。また、ホルンのようにロータリーバルブが付いたものをロータリートランペットと呼んでいます。ロータリートランペットは楽器の構えは楽器を横に寝かせて構えるように作られています。ピストンバルブに比べて音色が柔らかく、木管楽器や弦楽器にも溶け合う性質を持っています。トランペットは管長と機構によっても分類されている。

【管長】ピッコロトランペット、アルトトランペット、バストランペット、ポケットトランペット、 ショートトランペット、ソプラノトランペット
【機構】ロータリートランペット、スライドトランペット、シグナルインストルメント、ナチュラルトランペット

トランペットの歴史と発達

トランペットは他の金管楽器と関連して発達しました。 金管楽器の祖先は新石器時代のメガフォン型をしたラッパにまで遡ります。 エジプト時代には金属製の軍用ラッパがあったといわれますが、この時期までの楽器は現在のような トランペット・ホルンなどに分類することができず、金管楽器の祖先とされています。 今から約3000年前のエジプト考古学的出土品の中にはラッパを吹く兵士の絵が残っています。 当時の材質は現在主に使用される真鍮(しんちゅう)以外に金・銀・青銅を使用した物や、土・貝・ 象牙・角・骨・竹・瓢箪などで作られており、形も様々で調子がそれぞれ異なっていました。 当時これらは主に宗教・政治の儀式、軍隊・競技などのファンファーレや信号として使用されました。 古代の終わりから中世にかけて構造・材質にほとんど進歩がなく、11世紀ぐらいに作られたものでも 楽器に彫刻する程度でした。 はっきりトランペットの祖先といえる楽器は、ギリシア・ローマ時代になって初めて出現します。 ギリシアではサルピンクス[Salpinx]、ローマではトゥーバ[Tuba] あるいはリトゥス[Lituus]と呼ばれ、この楽器は管長がすでに1mを超えており、管は角と金属を継ぎ合せて作られ、マウスピースはカップ型をしています。
12世紀に入ると管を接続することが可能となり、非常に長い楽器が作られました。 長い楽器は調子が低くなることにより、より多くの倍音が出せるようになりました。 14世紀になるとまっすぐ長い楽器では戦争や狩猟などで持ち運ぶ際に不便なため、砂などを詰めて管を曲げることが行われました。 15世紀には接続された長い管を曲げて作られたデミルーントランペット[Demilune trumpet]と呼ばれるものがありました。 この楽器は現在のホルンでも使用されるベルに右手を入れ半音だけ音程を変化させるストップ奏法を使用して倍音以外の音も出せるようになりました。別名ストッピングトランペットとも呼ばれています。

また10世紀頃ヨーロッパ各地では、ツィンク (Zink) という象牙または木でできている楽器が作られました。こちらの楽器は管に穴を開けて倍音以外の音も出せるようにしました。 ツィンクの初期は2~4つの穴が開いていましたが、15~18世紀の間に木管楽器のフルートからヒントを得て合計7つの穴が開けられ音階の演奏が可能となりました。 この楽器は19世紀まで使用されましたがその後衰退していきました。 16世紀頃にはトランペット属が音楽的に認められ、合奏でも使用されるようになります。
同時期にはスライドトランペットに似た楽器で、ベルが伸びることで音程が変わるトロンバ・ダ・ティラルシ[Tromba da tirarsi]が作られました。 17~18世紀頃には管がうずまき状に巻かれた一見ホルンのような形のクラリーノ[Clarino]と呼ばれるものができました。この楽器には3つの穴が開いており、穴を指で押さえることで音程を変えていました。 18世紀にドイツのケールベルが発明したクラッペントランペット[Klappentorompete]は4つの穴が開けられていますが、クラリーノとは違い現在のトランペットの形に近く、木管楽器のようなキイが付いておりこれで穴を塞ぎます。
19世紀に入りトランペットは木管楽器並みの柔軟性や、自由な半音階駆使など音楽的要求が一層高まり、大きな発展をしていきます。 1818年~1820年の間にドイツのブリューメルがカスティンヴェンティル[KastenVentil]といわれる初めてヴァルヴ付きのトランペットを発明しました。この時ヴァルヴはまだ2つでした。 1825年にシェスターが作ったカスティンヴェンティルには3つのヴァルヴが付いています。 楽器名のヴェンティルとはドイツ語で弁という意味です。 1827年にはフランスのラバイエによりピストンが発明され、1839年フランスのペリネが現在とほぼ同じ3本ピストンのトランペットを発明しました。

 

トランペットの取り扱い


演奏前の準備:マウスピースのセットは軽くまわすように入れます。強く押し込まないようにしてください、ピストンをまわさずにまっすぐ途中まで抜いてバルブオイルを2~3滴注入します。その後笠ねじを締めてオイルがなじむように何回かピストンを上下させます。コルネットのピッチは温度で変化しますので、チューニングは管内によく息を吹き込んで温めてから抜差し管で調整します。ピストンの向きはピストンに刻印してある数字をマウスピース側に向くようにしてください。
演奏後のお手入れ:バルブゲーシングの内側の汚れ、ピストンの汚れをガーゼでふき取る、ウォーターキーや抜差し管から管内の水分を出す。抜差し管を抜くときは対応するピストンを押しながら行う。そして、抜差し管の古いグリスを抜き取り新しいグリスを塗布してグリスがなじむように2~3回スライドさせます。最後に柔らかいクロスなどで管体の表面の汚れや埃を取ります。

 

トランペットの主なメーカー


●バック社
1918年にトランペット奏者ヴィンセント・バック(ウィーン1890-1976)により設立されたが、1961年にセルマーUSAに買収されて辞任した。設立初期はマウスピースを手がけていたが、その後トランペットを製造。この数年間でヴィンセント・バック社はアポロ (Apollo) 、ミネルバ (Minerva) 、マーキュリー (Mercury) 、メルセデス (Mercedes) 、ストラディバリウス (Stradivarius) などのブランド名で金管楽器のトランペット、コルネット、フリューゲルホルン、トロンボーンを製造した。

●ベッソン社

イギリスのメーカーで1851年に英国で金管楽器の生産を初めています。ブージー社(コンペンセイティングシステムを開発導入)に始まり、ホークス社、最後にベッソン(Besson)社が加わって、現在のベッソンブランドを確立させた。

●シルキー社
シルキーは最高の楽器を作るために熟練した職人の手によってパーツ1つ1つまで自社にて一貫生産している。これは、すべてのパーツにおいて最高のレベルを求めるためである。シルキーは組立治具や流れ作業のライン、酸性の溶液などは用いないため、1本のシルキーが出荷されるまでには、熟練工の膨大な作業時間がかかっている。創業以来すべての製作に一切の妥協を許していない。

 

●ゲッツェン社
1939年にゲッツェン社は管楽器専門メーカーとして設立。1963年の工場火災により、それ以前のシリアルナンバー履歴を焼失している。1991年最新設備とともに新しいコンセプトによる金管楽器(エドワーズ製品等)の研究開発をめざし、ロバート・ゲッツェン(現会長)が創設者であるアライド社との結び付きにより、更なる円熟と発展を遂げている。


●ヤマハ社

明治30年(1897年)日本楽器製造株式会社(ニチガク)として発足、YAMAHAのブランド名で展開してきたが、創業90周年の昭和62年(1987年)に社名をヤマハ株式会社に改称。創業以来の事業であるピアノ製造をはじめとする伝統的な楽器事業は国内トップブランドであり、質の良さから海外においても非常に知名度が高い。ピアノ生産量は世界シェア1位。1960年代から電子楽器の開発製造をおこなっており、電子的な音源の開発ではMIDI規格等において規格制定企業となるなど、高い技術力を誇っている。


●C.G.
コーン社
金管楽器奏者の友人たちのためにマウスピースを製造していたコルネット吹き、”チャールズ・ジェラルド・コーン”は1875年、小さな店でアメリカ国内初のコルネットを製作。1879年に店を移転し楽器製造が軌道に乗ると、1888年コーンは15人の楽器職人を呼び寄せる。彼等の職人芸は、コーンの独創性や意欲とひとつになって楽器を生み出し、1893年シカゴで開かれた万国博覧会で彼等の楽器が最高栄誉賞を得たことは特筆に値する。

●キング社
キング創業者ヘンダーソンN.ホワイトは、アメリカ・クリーヴランドで楽器リペアショップをおこし、 ライシム歌劇場オーケストラ首席トロンボーン奏者のトーマス・キング氏と意気投合し、新しいトロンボーンの設計に没頭。試行錯誤の結果、革新的なスラ イドアクションを備えた素晴らしいトロンボーンの開発に成功、ほどなくしてアメリカ国内で最もポピュラーなトロンボーンとなった。この成功により素晴らしいアーティストとの親交を更に深めるにつれ、彼らにふさわしい素晴らしい楽器を創り上げようという気概がふくらみ、次々にコルネット、トランペット、ホルン、バリトン、ユーフォニアムと楽器の開発・製作に 邁進していく。

●シャイアーズ社
代表スティーブ・シャイアーズは自身がプロのトロンボーン奏者でもあることから、これまで主にトロンボーンを製作。しかし、かつてシルキー社でトランペットのベルを製作する職人として研鑽を積んだ経験もあり、創業当初よりトランペットの製作を構想、2007年にS.E.シャイアーズはトランペットの開発を本格化。この当初から名手ドク・セヴァリンセンが事実上のアドバイザーとして開発に大きく携り、トップ奏者ならではのノウハウや所有していた希少性の高い膨大な数のヴィンテージ楽器を資料として余すところなく提供。数多くの試作・プロトタイプを経てトランペットが完成。トロンボーンと同様に全てのパーツは自社の工房で徹底したハンドメイドによって製作。その高いクオリティーは大好評を博しており、ジャンルを問わず高評価を受けている。


●アントワンヌ・クルトワ社
Antoine Courtois(アントワンヌ・クルトワ/旧称:コルトワ)は、1789年から続いてきた父のワークショップを引き継ぎ、1803年に会社として創業。コルネット、トランペットやトロンボーンの生産に乗り出し、以後6代も世代交代しながら色々な楽器を製作し、フランスのみならずヨーロッパ全域に金管総合メーカーとしてその名が知れ渡った。1994年クルトワ社はドイツ資本に移ったが、2006年ビュッフェ・クランポン社により再びフランス籍に戻っている。


●ホルトン社
有名なジョン・フィリップ・スーザ・バンドの首席トロンボーン奏者だったフランク・ホルトンが、1898年シカゴ・マジソンストリートのビル3階に2室の楽器店を開業、トロンボーン用のスライドオイル、 フォーミュラエレクトリックオイルを発売。今日ではあまりにも有名なホルトンオイルは、100年間ベストセラーを続けている。ホルトンの設計する斬新なデザインの金管楽器は多くの奏者から愛用された。金管楽器の総合メーカーとして世界中に広く知られるホルトン社は、2004年8月、アメリカの管楽器メーカーとして最も長い歴史を誇るConn-Selmer社(旧・Selmer USA)に 経営権を譲渡し、より一層の発展を目指している。

●カンスタル社
ジグマント・カンスタルはオールズ、ベンジ、キング、べッソン等、著名な金管楽器の設計と製造を手がけてきた人物であり、カンスタル・ミュージカル・インストゥルメンツを創設してからは、自らの名前 “カンスタル” を冠した、技術的にもその音においても革新的な製品を生産し続けている。半世紀にもおよぶ彼の経験とリーダーシップが最高のハンドメイド楽器を生み出している。


●シルキー社
シルキーは最高の楽器を作るために熟練した職人の手によってパーツ1つ1つまで自社にて一貫生産している。これは、すべてのパーツにおいて最高のレベルを求めるためである。シルキーは組立治具や流れ作業のライン、酸性の溶液などは用いないため、1本のシルキーが出荷されるまでには、熟練工の膨大な作業時間がかかっている。創業以来すべての製作に一切の妥協を許していない。


●ベッソン社

イギリスのメーカーで1851年に英国で金管楽器の生産を初めています。ブージー社(コンペンセイティングシステムを開発導入)に始まり、ホークス社、最後にベッソン(Besson)社が加わって、現在のベッソンブランドを確立させた。

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